弱い『ガクチカ』にインパクトを与える方法教えます
どうもお久しぶりです。校長です。
バンカレ立上げを通して就活中の学生とのコミュニケーションが増えてきました。日々沢山の相談をいただくのが、「ガクチカ」が弱い。「ガクチカ」が無い。そんな「ガクチカ」に対するご相談です。
正直「ガクチカ」の相談に飽きつつあるのが本音ですが、この記事では、弱いガクチカにインパクトを持たせる極意をお伝えしていきたいと思います。
採用側の立場でずっと仕事してきた経験から言わせていただくと、大学生がESに書いてくる「ガクチカ」や面接で語る「ガクチカ」は正直全く面白くありません。9割5分の学生が同じようなことを言ってる印象です。全く記憶に残らない。
バイトやサークルでリーダーや副リーダーをやってリーダーシップを発揮しましたとか、コミュニケーション頻度を高くしてチームをまとめましたとか、留学でコミュニケーションの壁にぶち当たって乗り越えたとか、、、残念ながら全く印象に残りません。
アルバイト、サークル、学生団体、ボランティア、留学。ほとんどの「ガクチカ」がこのどれかにあてはまります。それは仕方ないんです。学生ですから。問題はその「伝え方」です。
就活ノウハウ系の様々なサイトで「STAR」のフレームワークが推奨されていますが、これもみんなが同じような内容を書く事に繋がっています。※STAR=Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の頭文字をとった言葉
この記事で推奨したいのは、「ガクチカ」をWhyから始まるゴールデンサークル=Why・How・Whatのフレームワークで作成するノウハウです。
Whyから始まるゴールデンサークルってなに?
人間の脳が何かを理解しようとするとき、上記の中心から外側に向かって理解する。すなわち、何かをプレゼンテーションする際には、Why(なぜ?何のために?)⇒How(どうやって?どのような方法で?)⇒What(何を?)の順で伝えると魅力が伝わりますよ。というプレゼンテーションのフレームワークです。
ビジョナリーな経営者や、周りを巻き込む能力に長けた人、成績の良いセールス等はほぼ例外なくこのフレームを自然と使いこなしています。就活という「あなたという人間」の魅力を面接官・人事にプレゼンテーションするにあたっても非常に有効なフレームと言えます。
ありがちですが、AppleのMacBookという商品の魅力を伝える際に下記2つのプレゼンを見比べてみましょう。
MacBookは小型で持ち運びしやすくとても軽量なノートPCです。最新のCPUを搭載し、高解像度なRetinaディスプレイを搭載しています。指紋認証機能の「Touch ID」が搭載され、ロック解除やApple Payでの買い物が安全かつ簡単に行えます。キーボードの打鍵音もとても静かです。
Appleには世界を変えるという信念があり、人とは違う考え方 (Think Different) に価値があると信じている企業です。(Why)世界を変える為のノートPCは、美しくデザインされて、誰でも簡単に使えて、誰からも親しみやすい製品である必要があると考えています。(How)そして出来たのがこのMacBookです。このMacBookは小型で軽量な・・・(What)
いかがでしょうか?上の枠内のプレゼンテーションはただただWhatを羅列しているのに対して、下の枠内のプレゼンテーションではWhy⇒How⇒Whatの順で製品を説明しています。まず製品に興味を持ってもらうという目的では圧倒的に下の枠でのプレゼンテーションが効果的です。
数多くの学生の中から「あなた」という人間にまず興味を持ってもらう為の「ES」や「ガクチカ」のプレゼンテーションに於いても、間違いなく有効なフレームです。が、多くの学生が「Why」「How」の部分を伝えずに「What」を羅列することに終始しているのが実情です。
このWhy・How・Whatのフレームを「ガクチカ」に活かすとどうなるか。を事例を交えてご説明していきます。
Whyから始める「ガクチカ」
イメージしやすいように、先日相談を受けた同志社大学3回生がESに実際に書いていた「ガクチカ」を例に考えてみます。
私が学生時代に力を入れたことは「能」の部活動です。3回生で副部長となり、同学年の部員の出席率がなかなか上がらず、年に一度の自主公演で披露する台目の練習が進まないという壁に直面した際、部員一人一人とコミュニケーションを取り関係性を深めた事で50%程度だった練習の出席率を80%まで高める事ができ、自主公演でも満足のいく演舞を披露することが出来ました。この経験を通して、強い想いをもって粘り強くコミュニケーションをする事で想いが伝わるという事を学びました。
このガクチカ。もったいないと思いませんか?せっかく「能」というインパクトのある素材があるのに、内容としてはどこにでもあるコミュニケーション力をアピールするどこにでもある「ガクチカ」になってしまっています。
この「ガクチカ」にWhy→How→Whatのフレームを組み込んでみると次のようになります。
学生時代にしかできない、京都だからこそできる経験を積むことに力を注ぎました。(Why)寺社仏閣などの文化遺産の写真を撮影しインスタで発信したり、外国人に日本文化を伝える活動をしたり、「能」の部活に入り演舞を磨いたりしました。(How)特に「能」の部活は興味本位で始めたもののその奥深さにはまり、毎日3時間の自主練習を3年間やり続けた結果副部長に任命され、年一回の自主公演の学年演目を成功させる為に部員全員を巻き込んで取り組む経験も積むことが出来ました。この結果粘り強くやり続ける事の大切さを学びました。(What)
力を注いだことの対象を「What」から「Why」に置き換えたことで、「能」というWhatがより引き立つ内容になっている事がわかりますか?具体的に書かなければ!という圧力から「ガクチカ」を具体的に書く風潮がありますが、具体的に寄りすぎるとどこにでもあるエピソードしか出てこなくなります。具体性を書く事は大切ですが、「具体的」と「抽象的」の幅がオリジナリティや個性となる事を知っておいてください。
「ガクチカ」がどこにでもある話にしかならない!そもそも「ガクチカ」がない!とお悩みの方は、「Why」で差別化してみる事でインパクトを強める事が可能ですので、詳しく聞いてみたいという方は是非お気軽にご相談くださいませ。